特徴
特徴1・きめの細かな地肌である。
花崗岩の主成分は、石英、長石、雲母だが、庵治石にはこれら1つ1つの結晶が小さく、細粒花崗岩という種類にはいる。
細目(こまめ)は、小さな黒雲母の数が多く、磨けば青黒い細かな紺がすりのようになる。その上、最大の特徴の「斑(ふ)がうく」という現象があります。 これは、指先で押さえて、湿り気やうるおいを与えたようなまだらな模様であることで、石の全面が2重のかすり模様を見せる。長石、石英には種々の色があ る。庵治石は、それが薄い青色になり、少量の白雲母が混ざっているので、銀粉を吹いたように輝きを見せるものもある。
中目(ちゅうめ)は、黒雲母の粒がさらに小さく少ないので細目よりは白く見える。
特徴2・他の花崗岩に比較して硬い
- 細かな彫刻が可能
- 石英、長石、雲母などの結晶が小さく、その結合が緻密なため。
- 水を通しにくい
- 緻密であるから、水を通すことが少ない
- 磨けば磨くほど艶が出る
- 粒子が細かいので、磨くほどに輝きを増す。
- 文字を刻んだ時、見やすくよく映る。
- 青黒く、紋様が細かく、磨けば艶がよく出るので、文字を刻んだ時の見栄えがよく、文字を一層引き立てさせる。
もともと石で塔などを造るのは、強くていつまでも変わらないからである。この点、花崗岩は他の石に勝るが、中でも庵治石は、この点においても優れている。
花崗岩はそれを構成している石英や長石などの膨張率が違うので、結晶の間にすきまができやすい。長い年月の間には、風化されて各部が離れて崩れてくる。庵治石の場合は結晶の各部が小さく、従って膨張や収縮による変動も少ないので、目の粗い花崗岩よりも風化には強い。
以上のことから庵治石は、墓石として特に珍重されている。